[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ブログ更新ご無沙汰しています。
今日は数日前のことを書きます。
仕事を終え家に向かう車の中で聴いたFM
名前は忘れてしまいましたがアルゼンチンのピアニストのコンサートの録音でした。
前半がハイドンのソナタとベートーベンのソナタの18番。
18番はコンサートでもあまり演奏されないしレッスンでも取り上げられないことが多いですが私の大好きな曲です。
曲の途中でスーパーに着きましたが車から降りれなくなって駐車場で最後まで聴いていました。
曲の始めがなんとも不思議な感じがします。
いきなり2度7の和音から始まり疑問文のようです。
でもこの曲で一番好きなのは3楽章、
この曲は4楽章形式でアダージオがないのが特徴とされています。
そして3楽章はメヌエットです。
ベートーベンらしいとても暖かい人間味にあふれてたメロディーが大好きです。
初めてベートーベンの18番を聞いたのは学生のころ
FMでバックハウスの演奏で聴きました。
ベートーベン弾きとして有名でとても美しく端整な演奏ですが引っ張り込まれそうな魅力にあふれています。
一人の弟子もとらず、酒もタバコも嗜まず、ピアノ演奏一筋の人生を歩まれました。
最後の演奏会の録音がレコードになっていて
学生時代の私は宝物のように聴いていました。
(今、CDになっていて買いなおしました)
85歳のバックハウスが最後に弾くことを選んだのがこのベートーベンの18番
そしてこのコンサートの途中で心発作をおこして
3楽章を弾き終えた後
“少し休ませてください”という内容の声が入っています。
そして病院へは向かわずに休憩後
もはや4楽章を弾く力は残っていなくて
シューマンの 夕べに なぜに
シューベルトの即興曲 142-2
でコンサートを閉めくくりました。
そしてその1週間後にこの世を去りました。
このCDには2日間のコンサートのすべてと
その時に会場に流れたナレーションが入っています。
もちろん演奏では色々なことが起こっていますが
そんなことは全く気にならない素晴らしい演奏です。
そして人間の偉大さを感じさせる演奏です。
大学卒業を間近に控えて進路に悩んでいた私は
よくこのレコードを聴きました。
そのころはまだまだ真面目だった私は
~こんな風に死ぬ直前まで打ち込めるような仕事ができるかしら~
と真剣に考えていました。
そしてやっぱり自分のやりたい道に進もうと考えたのです。
今も、何か行き詰ったり悩んだりしたら時々聴いています。
無題
バックハウスのエピソード教えていただいてありがとうございます。
お仕事にピアノに山に精力的なあなたをみて、見習わなければと思いますが、年と既往歴ゆえ、体がいうことききません。
いつまでもお元気でがんばってくださいね。
Re:無題
ベートーベンのソナタってほんとに奥深いですね。
Noriさんはもうほとんど弾かれたんですか?
バックハウス
バックハウス、私も聴いてました。いわゆる「三大ソナタ」ってヤツです、両親が買ってたカセットを聴いてました。
この間、先生とバックハウスのハナシをしていたら、「三大ソナタ?悪くないけど、彼が本当にすばらしいのは後期ソナタですよ」ということでした。
そんな感動的な録音があるんですね。ということは、探せばCDもあるのかな。聴いてみたいなと思いました♪
Re:バックハウス
最後のコンサートのCDですが
London(日本での販売はポリグラム)から
バックハウス 最後の演奏会 という名前で発売されています。
無題
いつかは、ベートベンもさらえるようになりたいと思いつつ毎日まだまだ修行中です。
また色んなベートベン聞かせて下さいね
Re:無題
きっとテンペストやワルトシュタインは好みと思います。是非聴いてください。